ジャック・ロンドン著 『火を熾す』を読み終わりました
『白い牙』『野生の呼び声』などで知られる著者の、新訳短編集
生と死の狭間を描いた作品が四編、ホラ話が三編、ボクシングと貧乏を描いた話が二編おさめられております
長編だとそれなりに優しい作品も書けるのに、短編となると人を突き放したような冷たい作品を書く・・・ そういうタイプの作家さんっていますよね。自分の知る限りでは山田風太郎とか司馬遼太郎なんかにそういうきらいがあるわけですが
ロンドンさんもちょっとそういう傾向があります。とはいえ、合間合間にバカバカしいホラ話も挟まってるので、全体としてはとても読みやすい短編集でした


特に印象に残ったのは、零下百度でのサバイバルを描く表題作と、映画『シンデレラマン』を思い出させる「一枚のステーキ」など


映画『ウェディング・ベルを鳴らせ!』を観てきました

この映画は春に渋谷で『REPO!』を観ていなければ、観なかったと思う。その際流れていた予告編がとてもポップで楽しい感じだったので、なにやら心魅かれたのでした
しかしいい年こいた野郎が「『ウェディング・ベルを鳴らせ』を一枚」というのは、「『仮面ライダー』一枚」というのとは、また別の恥ずかしさがあるな・・・

きっとカップルに囲まれながらの鑑賞になるんだろうなー、と思っていたら、客は三、四十代の男性がたった三人(わたし含む)。ま、いいか



舞台はセルビア。田舎に住む少年ツァーネは、発明家?のじいちゃんに「わしが死ぬ前に嫁を連れて来い」と命じられます。それで町にやってきたツァーネは、ヤスナという年上の美女に一目ぼれ。しかし彼女には街の顔役たちが既に目をつけていて・・・という話


セルビアというと近年の悲惨な紛争が頭に思い浮かびますが、この映画、とにかく変な人しか出てきません。そういう意味では先に見た『地下鉄のザジ』とちょっと似てる
ただ、ストーリーがあってないようなものだった『ザジ』に比べると、コチラは一応しっかりとした物語があります。あと無駄にエロい(笑)


ツボだったのは次から次へとヘンテコな装置が出て来るところ。頭に来たのは、年端もいかない少年がうっとりするような美女をものにしてしまうところ
畜生! 羨ましいんだよ! オレなんかなあ! オレなんかなあ!
・・・失礼しました


ついでに「泣ける映画」についてちょこちょこ書こうかと思ったのですが、長くなりそうなんでまた後日