sga8512009-07-12

一昨日はお休みだったので遠出して映画見に行ってきました
一本目は今夏いっぱいで閉館するテアトルタイムズスクエアにお別れを告げに、『マン・オン・ワイヤー』を


1974年、NY貿易センタービル通称「ツインタワー」の間にロープを渡して、綱渡りをやらかした男がいました
彼はフランス出身の曲芸師フィリップ・プティ。当然無許可。当然即逮捕。バカとなんとかは高いところが好きだと申しますが、まさに最上級・最高級のおバカ(誉めてます)
この作品は高低差のあるタイムズスクエアさんで見てこそ、迫力が増すというもの。実際プティさんが411メートルの空中へ足を踏み出す瞬間には、止め絵であるにも関わらず、ケツっぺたにビリビリとしびれるような緊張感が走りました


この偉業を成し遂げたあと、長年の協力者二人が「もうできましぇーん」「燃え尽きましたー」と語っていたのに対し、当のプティさんはまだまだやる気満々だったのが印象的でした


二本目は渋谷のシネマアンジェリカで『アズールとアスマール』を。今こちらではジブリが配給してきたアニメの特集上映をやっていて、その内の一本


青い目を持つラテン系?のアズールと、黒い目を持つアラブ系のアスマール。兄弟のようにして育てられた二人は離れ離れになるが、やがて成長して再びめぐり合い、共に妖精の女王を救出する旅に出る


イスラム世界を舞台にしたアニメーション。陳腐な言い方ですけど、本当に絵本の挿絵がそのまま動いているような感じ
シビアで現実的な前半と、ひたすらファンタジーの世界へ突入していく後半に少々ギャップを感じないでもなかったですが、独特の映像美には素直に感嘆しました


監督のミッシェル・オスロ氏はこれまたおフランスの方。移民との摩擦が根深い彼の国で、こういう映画を作る勇気に拍手


用事があったため七時までにウチに帰らねばならなかったのがきついところでした


行き帰りの電車で『ジャック・ロンドン放浪記』を読了。『白い牙』『野性の呼び声』などで知られる著者が、列車をただ乗りしながらさすらってた日々を追想したノンフィクション
この御仁、ただ乗りはともかくとして、盗み取ったり騙し取ったり強盗したりかっぱらったり・・・ とんでもねえヤクザもんです。殺しにだけは手を出さなかったようですが
でもまあ、ただ乗りするために必死で車掌と知恵比べするくだりなどは本当に面白いっす。誰か映画化してくれないかしら



さて、先に述べたシネマ・アンジェリカの特集上映は、『ウォレスとグルミット』の新作公開を記念してのものらしいのですが、今夏はこの手のコマ撮りアニメが他にも二本公開されます。『ムーミン パペット・アニメーション』と『屋根裏のポムネンカ』
ご存知のようにこの手のアニメは死ぬほど手間暇がかかるため、他のジャンルに比べると本数が圧倒的に少ない。それが同じ時期に三本バッティングするなんて、なかなかないことです


このうち『ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢』は当然チェック。たとえ新作部分が全体の三分の一ほどであっても・・・・
『屋根裏のポムネンカ』にも強烈にひきつけられます
これ予告編
http://www.a-a-agallery.org/intheattic/


く・・・ クマああああああ!!(;;;´Д`)


問題はどちらもウチの近くではやってくれんということです


あと現視研Sさんの上映会で作品を見せていただいたライアン・ラーキンの特集上映も近々やるみたいです
http://www.cinemarise.com/cgi-bin/rise_search.cgi?tmpl=detail&year=2009&just1=2009019&exp1=2
世紀の天才とうたわれながら最後は路上で孤独死・・・ 生きるってむずかしいですねえ


画像はそれとはまったく関係ありませんが、新聞を読むのを邪魔するモン吉先生


本店に映画『チョコレート・ファイター』の記事UP

http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2009/07/post-4ed8.html