sga8512008-03-18

昨日は映画『ペネロピ』と『ダージリン急行』を観てきました
地方に住むわたしにとって、こういう単館系映画は月にせいぜい二本くらいしか見られません(遠出しなきゃならないので)
で、たくさんある中から慎重に?選んだのがこの二つ。といっても選考基準は「独特の美術センス」+「異国情緒」といった簡単なものです


んで『ペネロピ』から
魔女の呪いをかけられたために(一応現代が舞台です)豚の鼻を持って生まれてきた少女ペネロピ。でもハートはとってもデリケートでピュア♪ そんな引っ込み思案な女の子が本当の自分と素敵な彼氏をゲットするまでの物語? きゃぴきゃぴ!


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客席を見渡すと案の定ほとんどが女性。野郎はほかには映画ファンらしきおじさんと、彼女に無理やり連れてこられたとおぼしきアンちゃんくらいしか見当たりませんでした
そんな軽く羞恥プレイな状況でしたが、映画のほうは思ったよりバカ風味が強くて(後半失速したのが残念)好みなお話でした。絵本をそのまま映像化したような背景も印象的でしたし、差別問題に果敢に挑んでいるところも好感が持てました


もう一本の『ダージリン急行』。こちらは老若男女均等に入っておりました。平日昼の回だというのに、客席けっこう埋まってました
父の死とバイク事故でハイテンションになってしまった長男が「心の旅(チューリップ?)をするんだーっ!!」と言い出したため、インドを旅する事になった三兄弟。でもこの三人がそれぞれアクの強い性格のため、道中は緊張と衝突が絶えません。果たして旅が終わるまでに彼らは仲直りできるのか?


まずこの映画、「急行」なのに全然急いでません
あとインド料理なのにまったく辛くありません。かといって「甘い」というのでもないし・・・ そう、「珍味」という言葉が一番しっくりきます
ウェス・アンダーソン作品は初鑑賞でしたが、この毒にも薬にもならないゆるゆるなユーモア感覚はけっこうツボにはまりました。またインド各地のエスニックな風景を電車に乗って行き巡る展開は「擬似観光旅行」のようでなかなか楽しかったです


二つの映画に共通していたこと
・バカでゆるゆる
・お母さんがわがままだった
・お父さんが報われなかった
・愛だろ、愛
以上


行きの電車で『潜水服は蝶の夢を見る』(原作)読了
脳出血のため意識・感覚ははっきりしてるのに、片瞼しか動かせなくなってしまった元『ELLE』誌編集長ジャン・ドミニク・ボビー氏の、自伝的小説・・・というかエッセイですね。やっぱり
映画は重ためのテーマなのに全体的に軽やかな作品でしたが、原作はさらに軽やかです。まあそのウラには計り知れない精神の苦闘があったと思いますが
映画とは違っていたり省かれたりしている箇所も多くありました。二・三例を挙げるなら原作のジャン氏はあんなにスケベではありません(笑)。あと子供は三人じゃなく二人でした
ただ普通なら最初にもってくるであろうエピソード(息子とドライブ)を、終盤に配置してあったのは映画と同じでした
「軽やか」と書きましたが、文章が簡明で表現がバラエティに富んでいるため、とても読みやすい。映画を見て感動したひとにはおすすめです


夜は友人に紹介してもらったちょっと品のいいテンプラ屋さんでたべました
大変おいしかったのですが、「おいしかった」くらいしか言葉が浮かばないのが辛い


こんな時山岡士郎だったらなんて言うだろう?
こんな時味吉陽一だったらなんて表現する?


そんな不毛なことを考えつつ食しておりました
でも本当においしかったっす


本店にくだらないパンダ漫画11回目UP
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2008/03/11_300d.html